INDICATOR
HbA1c
glycated hemoglobin
過去1〜2か月の平均血糖。糖尿病の診断と管理の基準値が置かれる
- 測定の単位
- 個人
- 制度への組み込み
- 法令/診療報酬/政府統計
- 分母は何か/誰が落ちるか
- 測定を受けた者。鎌状赤血球形質などヘモグロビン異常があると系統的にずれる
- 所在
- 糖尿病の診断基準(日本糖尿病学会)、特定健康診査の検査項目
- 空白の埋めにくさ
- 既存データで埋まる
- 優先度
- 9.0(3 × 3 ÷ 1)
指標監査で確かめたこと
記事とは別の出所この欄は、記事の執筆ではなく指標監査(2026-08-20)で直接確かめたもの。 記事由来の証拠とは出所が違うので、分けて記録している。
有効性の根拠は確かめられていない
導出の記述そのものは優れている——日本糖尿病学会の2010年報告(糖尿病 53(6):450-467)は標本数・相関係数・回帰式をすべて示す(60歳未満のOGTT受診者6,658例、r=0.854、HbA1c(JDS値)=1.869+0.0333×空腹時血糖値)。問題は導出されたものが何かで、JDS 6.1%は空腹時血糖126という既存の線から引き写された値であり、網膜症から引かれていない。網膜症データ(36,267例、出典は「伊藤千賀子、未発表データ」)は「6.1%にすることに矛盾しないと考えられた」という追認の位置にある。そして報告書自身が「網膜症のリスクが著明に増加するのは…HbA1c(国際標準値)6.9%(JDS値6.5%)程度から」「現在の基準値…は網膜症のリスクという観点からは低めに設定されている」と認め、それでも採った理由を「①糖尿病(型)と判定する基準値はなるべく国際基準値に合わせる必要があること」と書く。その国際基準の来歴に問題がある——International Expert Committee 2009 が根拠にした DETECT-2 は当時未公刊で、出典表記は「S. Colagiuri, personal communication」だった。2年後に公刊された Colagiuri 2011 の9研究のうち最大は広島(n=12,873、44,623例の約29%)で、その原論文 Ito C 2000 は日本の委員会報告が引く文献43と同一である。つまり「国際基準に合わせた」の国際基準の最大構成要素が日本のデータだった。孫引きで再生産される食い違いも3点ある——IEC 2009 の「nine countries」は公刊版では「five countries」、「~28,000」は総数44,623ではなくHbA1cを持つ部分集合28,010、ROC最適点は公刊版では6.4%であって6.5%ではない(6.5%は「suitable alternative」として推奨された値)
1 定義3 閾値
記事で確かめたこと
1定義が一つでない
- 閾値は、どこから来たのかJDS 6.1%は空腹時血糖126からの回帰。網膜症は追認の位置で、学会自身が網膜症基準なら6.9%と書く
3閾値が現象から来ていない
- 閾値は、どこから来たのかJDS 6.1%は空腹時血糖126からの回帰。網膜症は追認の位置で、学会自身が網膜症基準なら6.9%と書く
まだ確かめていない型
2 分母/4 交絡/5 反応性/6 単位/7 空白
ここが空欄なのは「問題がない」という意味ではなく、「調べていない」という意味である。