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地域医療という
ローカルな問題に、
グローバルな視点を。

総合診療・地域医療について、文献を根拠に持論を展開する記事サイトです。

01医療費と財源14 ARTICLES →02アクセスと提供体制24 ARTICLES →03総合診療という領域13 ARTICLES →

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更新 2026-09-02SERIES測る道具の点検何を測るかが揃っていなければ、地域間の比較も、全国への波及もできない。妥当な計測項目のコンセンサスを作り、それを土台に調査を広げる——そのために必要な議論をする列。既存の指標がどこから来てどこまで確かめられているかを一つずつ辿るのは、その準備である。索引は指標のページに、追跡はここに置く17 ARTICLES →更新 2026-09-01SERIES構造から診る医療社会学・生命倫理・医療心理学・医療コミュニケーションを地域医療に接続するシリーズ。四つの分野はいずれも、問題を個人の属性に帰す説明を否定し、構造と関係に差し戻してきた10 ARTICLES →更新 2026-09-01SERIES前提を疑う地域医療をめぐる議論の前提そのものが、実証的にどこまで裏付けられているかを検証するシリーズ12 ARTICLES →

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2026-09-02測る道具の点検五十九年かけて、条文になった一語この列は十二本にわたって「測られていない」を書いてきた。反例を一つ見つけた。医療法第15条の2である。検体検査には精度の確保が法律上の義務として書かれている。だが条文を読むと、義務になったのは責任者・標準作業書・作業日誌・台帳という手続の層で、外部精度管理調査の受検は努力義務だった。施行通知は理由まで書いている——「地域医療への影響等を勘案し、まずは努力義務としたところである」。そこに至るまでの経路を辿ると、五つの層が順に現れる。法令化後、その手続遵守は立入検査で追跡され、適合率は91.5%から96.0%で推移している。だが実際の測定誤差が法改正前後でどう変わったかを追う全国的な系列は、今回確認できた公開資料には無かった。2026-08-31測る道具の点検確実に行けるという事実2006年、在宅療養支援診療所が作られた。中医協で「本当に実効が上がるのか」と問われた厚生労働省は、従来の24時間行ける体制とは違う、今度は実際に行くことを前提としている、確実に行けるという事実を担保としたい、と答えた。国はその担保の仕方を後から見つけている——2012年の機能強化型には常勤医師3名以上と、緊急往診・在宅看取りの件数要件がある。だがそれが置かれたのは届出の29%で、残る71%を占める従来型には医師数の下限も件数の下限も無い。そして2026年6月1日、その71%からも毎年集めていた年1回の在宅看取り数の報告が、業務の簡素化を図る観点から削除された。もっとも件数は活動量であって、要請に何割応じられたかではない。履行を測る仕組みは、どちらの層にも置かれていない。2026-08-31測る道具の点検その推計は、いつの受療率でできているのか2027年度以降の医学部定員が議論されている。その需給面の基礎資料として今も参照されているのは、2020年8月公表の医師需給推計である。三つのケースの骨格を分けているのは医師が週に何時間働くべきかという問いで、需要側の入口は地域医療構想の必要病床数(パターンC)。同じ必要病床数が医師需給推計と看護職員需給推計の双方へ渡っている。2025年10月、厚生労働省は現状投影と実績を並べた図を出した——2025年の推計121.6に対し、実績系列の最新点である2024年は95.7。二本の系列は反対を向いている。外れたことより、外れたかどうかを誰が調べるのかが問題である。2026-08-29測る道具の点検「できている」とは、誰が言ったのか地域包括ケアシステムは2025年を目途に構築するとされてきた。その2025年を過ぎた2026年6月、参議院で「どの程度整備されたのか」と正面から問われた老健局長の答弁で示された唯一の量的根拠は、地域包括支援センターの箇所数だった。第10期基本指針では、地域包括ケアに関する当該一文から「二千二十五年(令和七年)を見据え、」だけが削られている。評価そのものは大量に行われている。だが、それを「構築できたのか」という一つの問いに集約する全国共通の判定基準は、確認できなかった。1,741の市町村は毎年800点満点で採点されており、その800点のうち420点、52.5%は「全保険者の上位何割か」という順位で決まる。連携は測られているが、満足・患者の経験・QOL・継続性は評価指標42頁に一度も現れない。2026-08-27測る道具の点検近さは、何から決められてきたのか前回、9か国18件の地理的アクセス閾値を辿って、患者のアウトカムから引かれたものが一つも無かったと書いた。だがそれは、アクセスの指標ばかりを選んで見たからかもしれない。そこで対照例を同じ熱心さで探した。一件あった——rt-PAの4.5時間は、2004年の統合解析が181〜270分の区間を示し、2008年のECASS IIIがその窓の中の治療効果を前向きに確認したうえで制度に入っている。ところが同じ「分」で書かれていても、door-to-needleの60分は1997年に「恣意的」と自認されて作られ、緊急帝王切開の30分は病院がそれを実行できるかを調べたデータから来ていた。そして分かれ目は、時間か距離かではなかった。韓国が病院までの移動時間をアウトカムから推定すると、病態ごとに31分から80分まで分かれる。制度化には、連続的な知見を有限個の規則へ圧縮する必要がある。その段階で入ってくるものを、12か国35件で辿った。