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INDICATORS

指標監査

このサイトは複数の記事で同じ形に当たった——広く使われている指標が、実はその有効性を確かめられていない。 だから「本当に大切なのか」を検証できない。ここでは、扱った指標がどこまで確かめられているかを記録する。

この表は判定ではない。各欄に入っているのは「どこまで確かめられているか」であって、その指標が有効か無効かの結論ではない。 評価が変わりうる条件は、各指標のページに書いてある。

なお、このサイトは問題のありそうな指標を選んで調べてきた。母集団は歪んでいる。 検証を通った指標を同じ熱心さで探さないかぎり、この一覧は監査にならない。

登録した指標
121
記事で扱った
116
監査で扱った
30
未着手
0

七つの失敗の型

「測られていない」は一つのことではない。記事で実際に当たった形を七つに分けている。 同じ指標が複数の型で落ちることがある。

  1. 1定義が一つでない

    同じ名前の下に複数の構成概念があり、どれを採るかで対象集団が変わる。指標の数を数えた論文どうしで数が合わないことも含む

  2. 2分母が対象を落とす

    計算の分母の取り方によって、特定の人が構造的に計算から外れる。値が低く出るのではなく、そもそも定義できない

  3. 3閾値が現象から来ていない

    「該当」と「非該当」を分ける線が、臨床的・機能的な根拠ではなく、集団分布や別制度の区分、設問の書き方から決まっている

  4. 4交絡で消える / 別の変数の代理

    教育年数・認知機能・所得などを調整すると関連が消える、あるいはその指標が別の変数とのほうが強く相関する。過剰調整の反論があるため、消えたことの解釈は一義的でない

  5. 5介入しても動かない

    その指標を動かそうとする介入を行っても値が変わらない、または変わっても臨床的に意味のある大きさにならない

  6. 6制度実装で単位が変わる

    元の概念が個人の属性として定義されているのに、制度は施設や地区の属性として測る。あるいは診療報酬項目を代理指標に使った結果、別のものを数えている

  7. 7そもそも測られていない

    その指標について必要なデータが存在しない。研究が一件も無い、政府統計に項目が無い、制度が測っていない

調べる順番

次の式で並べているだけで、順位そのものに意味はない。制度に組み込まれているのに検証が薄いものが、定義上いちばん上に来る。

型は等価ではない。型1(定義)・2(分母)・7(空白)は満たしやすく、満たしても指標の妥当性をほとんど保証しない。 実質的な負荷を担うのは型3(閾値)・4(交絡)・5(反応性)と、型6(単位)である。 だから 3・4・5・6 は重み2、1・2・7 は重み1 で数える。 等価に数えると、安い三つだけを通った指標が健全に見えてしまう。

優先度 = 影響度 × 欠落度 ÷埋めにくさ

指標単位制度影響立った型記事優先度
受診回数集団・国政府統計3123456530.0
医療費の対GDP比集団・国政府統計3123457627.0
標榜科(広告可能な診療科名)施設法令3123467827.0
要介護認定個人法令324567524.0
自己負担率受診エピソード法令31456221.0
無医地区地区政府統計33457421.0
リハビリテーション実績指数施設診療報酬31256118.0
政府債務の対GDP比集団・国政府統計31347218.0
入院受療率集団・国告示・通知・ガイドライン32347118.0
保険者機能強化推進交付金の評価得点地区法令3356118.0
医師偏在指標地区告示・通知・ガイドライン223467516.0
OECD 医療の質指標集団・国政府統計31237215.0
医療区分・ADL区分個人診療報酬3467215.0
回避可能死亡集団・国政府統計3347215.0
改訂長谷川式簡易知能評価スケール個人診療報酬3134215.0
高齢化率集団・国政府統計3145215.0
死因別死亡率集団・国法令3136監査15.0
心身医学療法受診エピソード診療報酬3246115.0
人口当たり医師数集団・国政府統計3234415.0
特定保健指導個人法令3235115.0
病院の損益率施設政府統計3146215.0
医師の時間外・休日労働時間個人法令3267112.0
外来管理加算受診エピソード診療報酬345212.0
検体検査の外部精度管理施設法令3257112.0
常勤換算施設政府統計345112.0
人員配置基準施設法令334212.0
成年後見の鑑定実施率個人法令336112.0
通院・在宅精神療法受診エピソード診療報酬346112.0
認知症高齢者の日常生活自立度個人法令3137212.0
必要医師数推計集団・国告示・通知・ガイドライン22347212.0
病床数集団・国政府統計346412.0
腹囲基準(男85cm・女90cm)個人法令3123212.0
薬価の平均乖離率・調整幅集団・国法令336112.0
地域医療プログラムの定着率個人研究のみ11234567411.0
標準化医師数地区告示・通知・ガイドライン2467110.0
HbA1c個人法令31319.0
医療施設調査の診療科区分施設政府統計36719.0
医療保護入院の家族等同意個人法令36719.0
患者登録名簿個人法令32619.0
継続性指数受診エピソード研究のみ112346759.0
高額療養費の所得区分個人法令32329.0
準無医地区地区政府統計31319.0
心身症(日本心身医学会定義)個人診療報酬31319.0
成年後見の三類型個人法令33719.0
成年後見制度用診断書個人法令32419.0
全国がん登録の罹患数個人法令326監査9.0
特定健康診査個人法令32339.0
日本語版 MoCA個人診療報酬32319.0
有訴者率集団・国政府統計32629.0
科研費 審査区分集団・国告示・通知・ガイドライン224728.0
外来ケア鋭敏疾患による入院集団・国研究のみ11345748.0
基本チェックリスト総合点の予後予測個人告示・通知・ガイドライン234監査8.0
水平的公平性指数集団・国研究のみ11246717.0
MMSE・長谷川式個人診療報酬3416.0
がんの告知率個人政府統計32716.0
研究における代諾者の選定順位個人告示・通知・ガイドライン26716.0
死亡の場所集団・国法令3616.0
受療行動調査個人政府統計32716.0
重点的に医師を確保すべき区域地区法令32716.0
紹介状なし定額負担受診エピソード診療報酬3616.0
診察室血圧の基準値個人告示・通知・ガイドライン21316.0
生活習慣病管理料受診エピソード診療報酬3616.0
専攻医採用数集団・国告示・通知・ガイドライン26746.0
通院者率集団・国政府統計3426.0
定期受診施設数個人研究のみ1124526.0
ケア断片化指数受診エピソード研究のみ123525.0
在宅療養支援診療所の在宅看取り数施設診療報酬335715.0
死亡前医療費個人研究のみ114515.0
かかりつけ医機能報告施設法令32624.5
全米成人識字調査 健康リテラシー集団・国政府統計32314.5
かかりつけの有無個人研究のみ112424.0
意思決定能力の四要素個人告示・通知・ガイドライン213734.0
家庭血圧の基準値個人告示・通知・ガイドライン21224.0
伝達的・批判的ヘルスリテラシー尺度個人研究のみ112334.0
判定者間一致度(κ)個人研究のみ13414.0
HLS-14個人研究のみ12413.0
HLS-EU-Q47個人研究のみ1123413.0
Maslach Burnout Inventory個人研究のみ11333.0
医師の自殺個人政府統計32713.0
感染症の全数把握個人法令32監査3.0
空間アクセス(診療所までの距離)地区研究のみ13753.0
健康日本21の目標項目集団・国法令3713.0
孤独感集団・国法令3113.0
国民医療費集団・国政府統計3123.0
国民健康・栄養調査集団・国法令3713.0
受診控え率集団・国研究のみ1134713.0
集中度指数集団・国研究のみ11423.0
重症度、医療・看護必要度個人診療報酬3723.0
紹介率受診エピソード研究のみ14743.0
診療報酬改定率集団・国法令3133.0
身体的苦痛症個人告示・通知・ガイドライン21613.0
総合診療専門医研修評価試験個人研究のみ12413.0
電子カルテ情報共有サービスの共有情報個人法令312713.0
乳児死亡率集団・国法令3213.0
病床機能報告施設法令3713.0
社会的入院個人告示・通知・ガイドライン213722.7
総合診療専門医数集団・国告示・通知・ガイドライン216742.7
HLS19-Q12個人研究のみ113612.5
Newest Vital Sign個人研究のみ113412.5
PHQ-15個人研究のみ1512.0
価値に基づく保険設計個人研究のみ115722.0
学会抄録の査読誌公表率集団・国研究のみ1422.0
機能的健康リテラシー検査個人研究のみ114712.0
診療基盤研究ネットワーク施設研究のみ1622.0
専攻医シーリング地区告示・通知・ガイドライン2732.0
日本語版プライマリ・ケア評価尺度個人研究のみ1432.0
日本版 EQ-5D-5L value set個人告示・通知・ガイドライン22監査2.0
MacCAT-T個人研究のみ11311.5
REALM個人研究のみ14711.5
身体症状症個人研究のみ11411.5
PERC ルール個人研究のみ1221.0
かかりつけ受診割合受診エピソード研究のみ1211.0
事前指示書の作成率個人研究のみ12711.0
診療科別医師分布のジニ係数地区研究のみ1711.0
人口当たりRCT数集団・国研究のみ1721.0
人中心プライマリ・ケア尺度個人研究のみ1211.0
日本版地域性指標地区研究のみ1111.0
施設別治療アウトカム指標施設研究のみ12740.7
ティーチバック個人研究のみ1710.5
機能性身体症状の症例定義個人研究のみ1110.5
National Clinical Database個人研究のみ1—10.0

三つの一覧

A / 検証が通っているもの

アウトカムとの関連を示した記事があり、かつ失敗の型が2つ以下のもの。ここが短いこと自体が、この分野の状態を示している。

B / 制度に組み込まれているのに検証が薄いもの

法令・診療報酬・政府統計で使われていて、失敗の型が立っているか、まだ誰も検証していないもの。監査の中心はここにある。

C / 測る仕組みが無いもの

型7(そもそも測られていない)が立っているもの。データが存在しないため、 有効かどうかを問う手前で止まっている。

埋めにくさの内訳