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EXPLORE BY FIELD

医療×心理・コミュニケーション

説得は効くのか。分かりにくさは誰の問題か。説明のつかない症状は誰が診るのか。

03本の記事

FIELD & MEDICINE

この分野と医療

説明する、説得する、聴く。診療の多くは言葉のやり取りでできていて、その効果や失敗は心理学・コミュニケーション研究が測ってきた。ここでは、その知見を、行動変容や症状の説明という医療の場面に当てる。

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新しい記事から
心理学
構造から診る

分かりにくいのは、誰の問題か

ヘルスリテラシーが低い人は平均して2人に1人だという。その数字の出所を辿ったら、欧州調査で満点の約3分の2として規約的に置かれた境界だった。同じ8000人に別の尺度を当てると全体の率はほぼ変わらないのに国の順位は入れ替わり、日本の全国標本で使われている尺度にはそもそも境界が無い。「何%が低いか」には、尺度と下位概念と調査方法と閾値によって違う答えが出る。だとすれば個人を低群と高群に選別するより、全員に対して情報負荷を下げ、理解を確認する設計のほうが合理的である。

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心理学
構造から診る

説明のつかない症状は、誰が診るのか

医学的説明がつかないこと自体は、DSM-5以降、精神疾患の診断根拠ではなくなった。一方、持続する身体症状に心理的介入が無効なわけでもない。既存の診療に6時間の研修を足した介入は患者の生活の質をむしろ下げ、研修・監督・構造化された説明・長い診察枠を一体にした専用サービスは改善を示した。問われているのは身体科か精神科かという所属ではなく、紹介した後も誰が問題を引き受け続けるかである。日本には心療内科も心身医学療法も傷病名コードもある。ただしそれらは、現代の症状概念と一対一に対応していない。

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心理学
構造から診る

説得は、どれだけ効くのか

「正したい反射に抵抗せよ」は、助言をするなという意味ではなかった。禁煙の短時間助言には小さいが確実な絶対効果があり、動機づけ面接にも平均としての優位性がある。一方、日本が年間519万人を対象に行っている特定保健指導は、回帰不連続デザインで割り当て効果が1年後−0.29kg、実際に指導を受けた人では−1.56kgと推定された。それでも血圧もHbA1cもLDLも改善しない。「説得は効くか」ではなく、介入そのものの効果と、それが対象者に届く仕組みを分けて考える。

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