ハンガリー日記

/2026-06-16

夏のごちそう、冷たいさくらんぼスープ

6月に入り、ブダペストの市場にもさくらんぼが並ぶようになりました。日本では「スープ」と聞くと温かい料理を思い浮かべますが、ハンガリーの夏には冷たいスープがたくさん登場します。今日はその代表格、「ヒデグ・メジレヴェシュ(hideg meggyleves)」、つまり冷たいさくらんぼスープのお話です。

酸味のあるさくらんぼがおいしさの秘密

このスープに使われるのは、甘いさくらんぼ(cseresznye)ではなく、酸味の強い「メジ(meggy)」という種類です。種を取ったメジを水で煮て、砂糖とシナモンなどの香りづけを加え、最後にサワークリームを溶き入れてとろみをつけます。それをしっかり冷やしてから器に注ぐと、鮮やかなピンク色をした冷製スープが完成します。甘さと酸味、そしてサワークリームのコクが一体になった、なんとも夏らしい味わいです。

前菜として、時にはデザートとして

ハンガリーの家庭では、このスープは前菜として出されることが多いようです。暑い日にひと口飲むと、酸味が食欲を呼び起こしてくれます。一方で、甘みを強めにして作れば、デザートのような感覚で楽しむ家庭もあるそうです。冷製スープというカテゴリー自体、ハンガリー料理には他にも数種類あり、夏ならではの工夫として根づいているのが面白いところです。

市場で見かけたら試してみたい

留学生の身としては、まだ自分で作ったことはないのですが、カフェやレストランの夏季限定メニューに「meggyleves」の文字を見つけると、ついつい注目してしまいます。さくらんぼの季節は短いので、見かけたタイミングで味わっておきたい一品です。

温かいスープが当たり前だと思っていた私にとって、冷たくて甘酸っぱいスープという発想はとても新鮮でした。次にさくらんぼを見かけたら、自分でも一度挑戦してみようと思います。