02 アクセスと提供体制/JAPANHUNGARYOTHER
医療と介護は、分けない方がよいのか
ハンガリーの病棟では医療と生活支援が同居していた。統合すれば柔軟で、費用も抑えられるのではないか——167文献を検討したレビューが支持したのは患者満足度・アクセス・知覚された質で、費用については「不一致または限定的」だった。さらに調べると、日本もハンガリーも「統合/分離」の一語では表せない。日本は医療保険と介護保険を分けながら地域で束ね、ハンガリーも医療系と社会ケア系の長期ケアを別制度で持つ。問うべきは境界の有無ではなく、境界を越えて情報・責任・ケアがつながっているかだった。
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前の記事の終わりに、私はこう書いた。日本では医療と介護が別の制度で動いていて、ハンガリーの病棟で見たような同居が制度上つくりにくい、と。
そこから素直な考えが出てくる。統合したほうが、あるいは連携を強めたほうが、柔軟で、費用も抑えられるのではないか。
調べた結果を先に書く。この問いは、立て方が間違っていた。
証拠は、問いを半分に割る
医療と社会的ケアの統合が何をもたらすかについて、167文献(153の独立した研究)を集めた系統的レビューがある※訂正1。結果はこうである。
Analysis indicated evidence of perceived improved quality of care, evidence of increased patient satisfaction, and evidence of improved access to care. Evidence was rated as either inconsistent or limited regarding all other outcomes reported, including system-wide impacts on primary care, secondary care, and health care costs.
患者が知覚するケアの質、患者満足度、アクセスには証拠がある。費用とシステム全体への影響については、証拠は不一致または限定的。
一点、原文の主語に注意が要る※訂正。改善が示されたのは “perceived improved quality of care” ——客観的な質指標ではなく、知覚されたケアの質である。
結論部も同じことを繰り返す。「although the evidence for other outcomes including service costs remains unclear」。
つまり統合にはアクセスや患者経験を改善する可能性がある一方、「統合すれば安くなる」は支持されない。一つの直感の中に、証拠のある部分とない部分が同居していた。
日本は、分けながら束ねている
ここで前提を確かめる必要がある。日本は本当に「分けている」のか。
介護保険法第1条を読む2。
この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について…必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため…
介護保険は、その第1条で医療を給付対象に含めている。「保健医療サービス及び福祉サービス」——両方である。
さらに、統合そのものを定義した法律がある。地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律の第2条3。
この法律において「地域包括ケアシステム」とは、地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防…、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制をいう。
医療・介護・介護予防・住まい・生活支援を包括的に確保する体制が、法令上の概念として置かれている。
ただし公開時の本文は、ここから「日本は医療と介護を分けてなどいない」と結論した。これは言い切りすぎである※訂正。日本は医療と介護を、制度としても財源としても分けている。介護保険法第20条は「他の法令による給付との調整」を置き、他の法令に基づく給付のうち介護給付等に相当するものを受けられるときは介護給付を行わない、と定める4。どちらの制度から給付するかを調整する規定が要るのは、二つが別の制度だからである。
正確にはこうである。日本は医療と介護を制度・財源の上では分けている。しかし同時に、その境界をまたいでサービスを連携・包括化することも制度化している。分けていないのではなく、分けながら束ねている。
ついでに気づいたことを書いておく。「効率的かつ質の高い」という文言は、この法律の目的規定にはあるが、2000年施行の介護保険法第1条にはない。効率が法文に入るのは、分けたときではなく、束ねようとしたときだった。(なおこの法律は平成元年法律第64号で、制定は1989年である。現在の医療介護総合確保法の形になったのは2014年の改正による。公開時の本文は「2014年の法律」と書いていたので訂正する※訂正。)
ハンガリーは、統合しているのか
では比較対象の側はどうか。
ハンガリーの慢性期入院を規律しているのは、43/1999政令である。その題名はこうだ5。
az egészségügyi szolgáltatások Egészségbiztosítási Alapból történő finanszírozásának részletes szabályairól (医療サービスを健康保険基金から財源調達する詳細規則について)
この政令の規律対象に、慢性期入院専門医療が入っている。在宅専門看護も健康保険が訪問ごとの定額で払う。ハンガリーには、日本の介護保険に相当する長期ケアの独立した社会保険が存在しない。
そして公開時の本文は、ここから「ハンガリーは財源を一本にした」と読んだ。これは誤りだった※訂正。43/1999政令が規律しているのは医療側の長期ケアだけであって、ハンガリーの長期ケア全体ではない。
欧州委員会の各国分析は、こう書いている6。
Hungary has no stand-alone LTC system. Instead, LTC services are provided either by the health care system or by the social care system. The two systems have a different legislation, financing mechanisms and services. They each have parallel institutional networks that include institutional and home care. There is only weak coordination between them…
独立した長期ケア制度がない代わりに、医療系と社会ケア系という二つの系統があり、法律も財源もサービスも別で、両者の調整は弱い。前の記事で扱った通報システム付き在宅支援(1993年社会法)は、まさにこの社会ケア側の給付である。医療側は病院の慢性期・看護病棟と在宅専門看護を持つ。
つまり——ハンガリーは統合されてなどいない。私が病棟で見たのは、そのうち医療側に置かれた一つの統合的な実践だった。
これはこの記事にとって、最も重要な発見である。病棟レベルの統合と、制度レベルの統合は、別のものだった。
両国の全体像も、OECDの数字で見ておきたい。刊行物の図には StatLink が付いていて、元データが公開されている7。
| 2023年 | 日本 | ハンガリー | OECD平均 |
|---|---|---|---|
| 長期ケア支出(対GDP) | 2.41% | 0.69% | 1.69%(34か国) |
| 65歳時平均余命 | 21.95年 | 16.60年 | 20.02年(38か国) |
| 病床数(人口千人あたり) | 12.52 | 6.51 | 4.20(38か国) |
ハンガリーの長期ケア支出は、OECD平均の4割である。日本の3分の1にも満たない。
65歳時平均余命も表に入れたが、公開時の本文はこれを長期ケア制度の話の文脈に置いていた。これは誤解を招く※訂正。65歳時平均余命は喫煙、飲酒、循環器疾患、所得、予防、過去数十年の健康状態など無数の要因を反映する。この二つの数字から、長期ケア制度の違いが平均余命の差を生んだとは、まったく言えない。表に残すのは、一つの病棟で見た好ましい実践から国全体の制度性能を推論してはいけない、という確認のためである。
長期ケアの病床数も見たが、ここは注意が要る。65歳以上千人あたりでハンガリー47.90(施設42.90+病院5.00)、OECD34平均41.22に対し、日本は26.7。ただし日本の値には脚注が付いていて、「Data only includes beds in institutions」——施設の病床のみで、病院の療養病床を含まない。日本の療養病床は26万4千床あるので、加えれば数字は大きく変わる。そのまま並べてはいけない。
言えるのはこうである※訂正。ハンガリーは、長期ケアへの公的・フォーマルな資源投入が小さい。OECDの2025年版によれば、65歳以上100人あたりの長期ケア従事者は、OECD平均5.0に対しハンガリーは1.9である8。そして公的支出が低いことは、家族による非公式ケアへの依存でも説明される。欧州委員会の分析も「the bulk of LTC provision is left to private households or the informal market」と書いている6。
(公開時の本文は「ハンガリーは統合が上手いのではなく」と書いたが、統合が上手いかどうかは前述のとおり判断できないので削る。)
私が病棟で見たものは本物だったと思う。だが一つの病棟で見えることと、制度全体が達成していることは、別である。
「安くなる」の中身
費用の側は、別の記事で分解した。要点だけ引く。
急性期一般入院料1は1日1,874点、療養病棟入院料1の最低区分は901点9。ただしこの二つを「療養は半額」と読んではいけない※訂正。療養病棟入院料は検査・投薬・注射等を包括するため、そもそも包括範囲が違う。前の記事では、配置基準と人件費を別に置いて分解した。その稿は公開後に訂正しており、「価格差の何%が人件費で説明される」という分解そのものを撤回している——包括範囲の違う二つの入院基本料の名目点差を分母には使えないからである。撤回後に残る所見はこうである。療養病棟では医師と看護職員という高資格職の最低配置密度が大きく低い。一方、看護補助者への職種置換だけで説明できる差は小さい(同数を看護職員にした反実仮想との差は約1,300円/患者日)。安さは「安い職種への置き換え」ではなく、高資格職の配置密度そのものの低さから来ている。
そしてその「置かなくてよい」は法令が定めている。医療法施行規則第19条は、療養病床の医師配置を一般病床の三分の一(48対1)とする10。
さらに、療養病棟入院料の最低区分は、医療資源の投入が低い患者群を想定した区分である※訂正。(公開時の本文は「実際に行われている医療がほとんどない」と書いたが、これは点数表だけでは証明できない。)
だから「分けたから安くなった」とは言いにくい。薄い病棟も包括払いも、医療保険の中に存在する。分けなくても作れる。
そして、分けたことの節約額として語られた5千億円は、「社会的入院が全部解消したと仮定すれば」の上限値だった。政府委員自身が「どの程度であるかということになりますと確たることは今の段階ではわからない」と答えている11。
この答弁の時点では、実際の削減額すら把握されていなかった※訂正。(公開時の本文は「節約も損失も、どちらの数字も存在しない」と2026年までの全期間について断定していたが、それを言うには別の網羅的な確認が要る。ここで言えるのは、制度導入時に語られた5千億円が実績値ではなく仮定上の試算であり、少なくとも1998年の時点では実績が把握されていなかった、というところまでである。)
重度では、在宅が施設より安いとは限らない
日本の政策の向きは「病院から地域・在宅へ」である。地域包括ケアシステムの定義自体が「住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」と書いている3。ここには、在宅のほうが安いはずだという想定が混じりやすい。
OECDの2025年版が、その想定に条件を付ける12。
The cost of home care for an older individual with severe needs is estimated at 292% of the median income of older people on average across 22 OECD countries…, whereas the estimated cost of institutional care stands at 211%… While institutional care is less expensive than home care in 12 out of 22 OECD countries…
重度の要介護状態に限れば、22か国中12で施設のほうが安い。日本は在宅ケアの費用が高齢者所得中央値の425%で、極端な部類に入る。
ただし同じ文が、残る10か国では在宅のほうが安い(か同等)であることも意味している。どちらが安いかは一律ではない。
一つの説明として、施設では職員や設備を複数の利用者で共有できるという規模の経済が考えられる。重度になるほど必要なのは常時の見守りで、施設なら職員一人が複数人を見られるが、在宅では一世帯に一人が張り付く。ただしこれは機序の仮説であって、上のOECDの数字から直接導かれた実証結果ではない※訂正。
またこの推計は、重度の要介護状態の人に必要なフォーマルな長期ケアの費用についてのものであって、在宅介護全体と施設介護全体の実績費用の比較ではない。公開時の見出しは「在宅か施設かは、重症度で逆転する」としていたが、この引用から言えるのは重度において在宅が施設より安いとは限らないところまでで、軽度から重度への費用の逆転そのものを示してはいない。
だから言えるのは、「病院から在宅へ」が費用の議論として自動的に成立するわけではない、ということだ。費用の面で確かなのは、急性期病床から薄い病棟へという移動のほうである。
より直接測るべき変数
ここまでで、統合か分離かという軸が答えを出さないことがわかった。では何が出すのか。
このサイトは、別の領域で既に同じ問いに突き当たっている。専門医偏重が多疾患併存ケアに非効率かを検証した回で、こういう結果が出ていた——「専門医偏重」を独立変数として直接検証した研究は乏しく、国際文献が一貫して支持しているのは継続性という説明変数のほうだった。効いているのは専門医の数ではなく、「誰が全体責任を持ち、受療が紹介と情報共有で束ねられているか」である。
そして、その回で見つかったもう一つの所見が重要だ。統合された医療システムの中では、ケアが複数機関に分散していても入院指標に悪影響が出ていなかった。
つまり害は「分けたこと」から生じるのではない。束ねる仕組みがないまま分けたことから生じる。
継続性は測れる。22件の系統的レビューは、そのうち18件(81.8%)で継続性が高いほど死亡率が有意に低いことを報告している13。
ただしこの根拠を、医療と介護の連携の効果としてそのまま使うことはできない※訂正。このレビューが扱っているのは基本的に continuity with doctors——医師との継続性であって、異なる専門職・異なる制度をまたぐ統合ではない。しかも22件はすべて観察研究で、測定法と期間の異質性が大きくメタ解析ができていない。
そして測り方も整理されている。Salisbury らは継続性を三つに分けよと言う14。
longitudinal continuity from a minimum number of health professionals, caring relationships between patients and professionals, and well-coordinated care between professionals
限られた人数による縦断的な継続、患者と専門職の関係、そして専門職間のうまく調整されたケア。医療と介護の境目で問われているのは、一つ目ではなく三つ目である。
言い換えるとこうなる。統合/分離という制度ラベルよりも、境界を越えた情報の継続性、責任の所在、ケア調整が実際に機能しているかを測るほうが、患者に届く統合を評価しやすい。
境目の位置ではなく、境目を越えるもの
分業には二つの顔がある。区画ごとの効率は上がる。だが区画をまたぐ調整が薄いと、連携していれば不要だった作業が生まれ、全体では落ちる。専門分化と総合診療の関係も、医療と介護の関係も、同じ形をしている。
そしてここまで来て、この記事の出発点そのものを訂正しなければならない※訂正。私は「日本=分離、ハンガリー=統合」という対比から始めた。その対比は、どちらの側でも成立していなかった。
「医療と介護は統合されているか」という問いには、少なくとも財源、給付資格、組織、物理的な場所、情報共有、ケア計画と責任主体という複数の軸がある。そして日本もハンガリーも、軸ごとに答えが違う。
| 日本 | ハンガリー | |
|---|---|---|
| 財源 | 分離(医療保険/介護保険) | 分離(健康保険基金/社会ケア) |
| 制度 | 分離。給付調整の規定を置く | 分離。二つの系統に別の法律 |
| 提供の場 | 部分的に分離 | 老年医学クリニック内では同居 |
| 制度上の束ね方 | 地域包括ケアとして法定 | 調整は弱い、と欧州委員会が評価 |
| 非公式ケアへの依存 | — | 大きい |
統合/分離は二値変数ではなかった。財源は分離していても情報は統合できる。施設が別でも同じケア計画を共有できる。逆に同じ病棟に医師と介護職がいても、退院後との情報連携が切れていれば、患者から見たケアは分断される。
だとすれば、問うべきは「境界を無くすべきか」ではない。財源・組織・情報・責任・ケア計画という各次元のうち、どれを分け、どれをつなぐべきかである。
日本の医療と介護の境目は、二つの箱を隔てる壁ではない。二つの測定系の継ぎ目である。医療側は医療区分とADL区分で測り、介護側は要介護認定で測る。同じ人がそこを跨いでも、変わるのは人ではなく、その人を測る物差しのほうだ。
継ぎ目を無くすことが目的ではない。継ぎ目を越えて、その人についての理解が引き継がれるかどうかが問題である。
日本は財源を分けたまま、地域という単位で束ねることを法定した。ハンガリーも財源と制度は分けたまま、私が見た病棟では一つの組織の中に同居させていた。どちらも「統合した国」でも「分離した国」でもない。どちらが正しいかを、私はまだ判断できない。判断するための数字が、どちらの国にも足りていないからだ。
ただ一つ言えることがある。動かす根拠がないまま動かした結果は、既に見た。療養病床の再編は18年かかり、社会的入院を無くそうとして社会的退院と社会的転院を生み、節約額は最後まで測られなかった。
次に何かを動かすなら、動かした後に何を測るかを先に決めておく。それが、この二本の記事から私が持ち帰るものである。
訂正 CORRECTIONS
公開後に直したこと。本文は直したうえで、何をどう変えたかをここに残している。本文中の※ が、直した箇所を指す。
- 訂正「日本=分離、ハンガリー=統合」という国単位の対比そのものを撤回した2026-09-01 · kokutaiこの対比は、どちらの側でも成立していなかった。「医療と介護は統合されているか」という問いには財源、給付資格、組織、物理的な場所、情報共有、ケア計画と責任主体という複数の軸があり、日本もハンガリーも軸ごとに答えが違う。統合/分離は二値変数ではない。財源は分離していても情報は統合でき、施設が別でも同じケア計画を共有できる。逆に同じ病棟に医師と介護職がいても退院後との情報連携が切れていれば患者から見たケアは分断される。問うべきは境界を無くすべきかではなく、財源・組織・情報・責任・ケア計画という各次元のうちどれを分けどれをつなぐべきか、である。国別の比較表を本文に追加した。
- 訂正「ハンガリーは財源を一本にした」を撤回した2026-09-01 · hungary-nishu43/1999政令が規律しているのは医療側の長期ケアだけであって、ハンガリーの長期ケア全体ではない。欧州委員会の各国分析は「Hungary has no stand-alone LTC system. Instead, LTC services are provided either by the health care system or by the social care system. The two systems have a different legislation, financing mechanisms and services... There is only weak coordination between them」と述べており、医療系と社会ケア系の二系統が別の法律・財源・サービスで動いている。前の記事で扱った通報システム付き在宅支援(1993年社会法)は社会ケア側の給付である。私が病棟で見たのは、そのうち医療側に置かれた一つの統合的な実践だった。病棟レベルの統合と制度レベルの統合は別のものである。
- 訂正「日本は医療と介護を分けてなどいない」を撤回した2026-09-01 · wakete-tabaneru日本は医療と介護を制度としても財源としても分けている。介護保険法第20条は「他の法令による給付との調整」を置き、他の法令に基づく給付のうち介護給付等に相当するものを受けられるときは介護給付を行わないと定める。どちらの制度から給付するかを調整する規定が要るのは、二つが別の制度だからである。正確には「日本は医療と介護を制度・財源の上では分けている。しかし同時に、その境界をまたいでサービスを連携・包括化することも制度化している」——分けていないのではなく、分けながら束ねている、である。節見出しも「日本は、医療と介護を分けてなどいない」から「日本は、分けながら束ねている」に改めた。
- 訂正「ハンガリーは統合が上手いのではなく資源が小さい」の前半を削り、後半を出典で裏づけた2026-09-01 · shigen統合が上手いかどうかは前項のとおり判断できないため、その評価を削った。資源については、OECDの2025年版で65歳以上100人あたりの長期ケア従事者がOECD平均5.0に対しハンガリー1.9であることを追加した。また公的支出の低さは家族による非公式ケアへの依存でも説明されるため、欧州委員会の「the bulk of LTC provision is left to private households or the informal market」を併記した。
- 訂正65歳時平均余命を長期ケア制度の性能の含意として使わない形に改めた2026-09-01 · heikin-yomei65歳時平均余命は喫煙、飲酒、循環器疾患、所得、予防、過去数十年の健康状態など無数の要因を反映する。この数字と長期ケア支出の二つから、長期ケア制度の違いが平均余命の差を生んだとはまったく言えない。表には残すが、それは一つの病棟で見た実践から国全体の制度性能を推論してはいけないという確認のためである旨を明記した。
- 訂正医師との継続性の研究を、医療介護連携の効果の根拠として直接使わない形に改めた2026-09-01 · keizokuPereira Grayらのレビューが扱っているのは continuity with doctors——医師との継続性であって、異なる専門職・異なる制度をまたぐ統合ではない。しかも22件はすべて観察研究で、測定法と期間の異質性が大きくメタ解析ができていない。医療と介護の境目で問われているのはSalisburyらの三分類のうち三つ目の well-coordinated care between professionals であることを明記し、節見出しも「本当の変数」から「より直接測るべき変数」に改めた。
- 訂正レビューの規模と、改善が示されたアウトカムの主語を正した2026-09-01 · baxter組み入れられたのは「167 documents representing 153 unique studies」——167文献(153の独立した研究)である。また改善が示されたのは "perceived improved quality of care" であり、客観的な質指標ではなく知覚されたケアの質である。「統合すれば柔軟になるは支持された」という書き方も、レビューが直接測ったアウトカムではないため「統合にはアクセスや患者経験を改善する可能性がある」に改めた。
- 訂正「この2014年の法律」を訂正した2026-09-01 · hou-1989地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律は平成元年法律第64号で、公布は1989年6月30日である。現在の医療介護総合確保法の形になったのは2014年の改正による。
- 訂正「在宅か施設かは重症度で逆転する」を、OECDの引用から言える範囲に限定した2026-09-01 · zaitakuOECDが示しているのは重度の要介護状態の人に必要なフォーマルな長期ケアの推計費用であり、在宅介護全体と施設介護全体の実績費用の比較ではない。また軽度から重度への費用の逆転そのものを示してはいない。節見出しを「重度では、在宅が施設より安いとは限らない」に改めた。あわせて、施設の規模の経済という説明は引用したOECDから直接導かれた実証結果ではなく機序の仮説である旨を明記した。
- 訂正「節約も損失も、どちらの数字も存在しない」の射程を限定した2026-09-01 · sen50002026年までの全期間についてそう断定するには別の網羅的な確認が要る。この国会答弁から言えるのは、制度導入時に語られた5千億円が実績値ではなく仮定上の試算であり、少なくとも1998年の時点では実際の削減額すら把握されていなかった、というところまでである。
- 訂正診療報酬点数の単純比較を戒める注記を加え、「医療がほとんどない」を撤回した2026-09-01 · tensuu療養病棟入院料は検査・投薬・注射等を包括するため、急性期一般入院料1の1,874点と療養病棟入院料1の901点を「療養は半額」と読むことはできない。「差の68%は人員配置」という分解は前稿の計算だが、前稿はその分解自体を公開後に撤回したため、本稿の記述も撤回後の所見(高資格職の配置密度の低さ、職種置換の寄与は小さい)に差し替えた。また最低区分について「実際に行われている医療がほとんどない」は点数表だけでは証明できないため、「医療資源の投入が低い患者群を想定した区分である」に改めた。
出典 SOURCES
- 1The effects of integrated care - a systematic review of UK and international evidenceBMC Health Services Research 18:350 (Baxter S, Johnson M, Chambers D, Sutton A, Goyder E, Booth A) · 2018 · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 医療サービス間、または医療と社会的ケアの間の統合・協調が、有効性・効率性・ケアの質を含むサービス提供のアウトカムに与える効果を検討した系統的レビュー。2006年から2017年3月までの文献を対象とし、「Following screening of 13,323 unique citations, 167 documents representing 153 unique studies were eligible for inclusion」——167文献(153の独立した研究)を組み入れた。結果は「Analysis indicated evidence of perceived improved quality of care, evidence of increased patient satisfaction, and evidence of improved access to care. Evidence was rated as either inconsistent or limited regarding all other outcomes reported, including system-wide impacts on primary care, secondary care, and health care costs」——知覚されたケアの質の改善、患者満足度の向上、アクセスの改善には証拠があるが、プライマリケア・二次医療・医療費へのシステム全体の影響を含むその他すべてのアウトカムについては、証拠は不一致または限定的と評価された。結論は「Models of integrated care may enhance patient satisfaction, increase perceived quality of care, and enable access to services, although the evidence for other outcomes including service costs remains unclear」。英国の研究と国際研究の間に大きな差はなく、文献全体としてサービス利用者への影響の検討は限定的であったとも述べる
- 2介護保険法 第一条(目的)厚生労働省(e-Gov法令検索) · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 「この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保健医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする」。給付の対象に「看護及び療養上の管理その他の医療」が明記され、給付内容も「保健医療サービス及び福祉サービス」の双方とされている。目的として掲げられているのは尊厳の保持、自立した日常生活、国民の共同連帯、保健医療の向上及び福祉の増進であり、費用の抑制や効率化は挙げられていない
- 3地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律 第一条・第二条厚生労働省(e-Gov法令検索) · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 第一条(目的)は「この法律は、国民の健康の保持及び福祉の増進に係る多様なサービスへの需要が増大していることに鑑み、地域における創意工夫を生かしつつ、地域において効率的かつ質の高い医療提供体制を構築するとともに地域包括ケアシステムを構築することを通じ、地域における医療及び介護の総合的な確保を促進する措置を講じ、もって高齢者をはじめとする国民の健康の保持及び福祉の増進を図り…」と定める。第二条(定義)は「この法律において「地域包括ケアシステム」とは、地域の実情に応じて、高齢者が、可能な限り、住み慣れた地域でその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、医療、介護、介護予防(要介護状態若しくは要支援状態となることの予防又は要介護状態若しくは要支援状態の軽減若しくは悪化の防止をいう。)、住まい及び自立した日常生活の支援が包括的に確保される体制をいう」と定義する。すなわち医療・介護・介護予防・住まい・生活支援を包括的に確保する体制が、法令上の概念として定められている。なお「効率的かつ質の高い」という文言は本法の目的規定に現れるが、介護保険法第一条には現れない
- 4介護保険法 第二十条(他の法令による給付との調整)厚生労働省(e-Gov法令検索) · accessed 2026-08-31裏付けた主張: 第二十条は「介護給付又は予防給付(以下「介護給付等」という。)は、当該要介護状態等につき、労働者災害補償保険法の規定による療養補償給付、複数事業労働者療養給付若しくは療養給付その他の法令に基づく給付であって政令で定めるもののうち介護給付等に相当するものを受けることができるときは政令で定める限度において、又は当該政令で定める給付以外の給付であって国若しくは地方公共団体の負担において介護給付等に相当するものが行われたときはその限度において、行わない」と定める。すなわち介護保険と他制度の給付が重ならないよう調整する規定が置かれており、介護保険が他の給付制度とは別建ての制度であることを前提としている。なお同法を所管する厚生労働省は、医療保険と介護保険の給付調整に関する通知を別途発出している
- 543/1999. (III. 3.) Korm. rendelet az egészségügyi szolgáltatások Egészségbiztosítási Alapból történő finanszírozásának részletes szabályairólハンガリー政府令(現行の統合テキスト) · 1999 · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 題名のとおり「医療サービスを健康保険基金(Egészségbiztosítási Alap)から財源調達する詳細規則」を定める政令であり、その規律対象に慢性期入院専門医療(krónikus fekvőbeteg-szakellátás)が含まれる。在宅専門看護(otthoni szakápolás)についても、健康保険の実施機関(NEAK)との契約に基づき訪問ごとの定額(vizitdíj)で支払われる旨が定められている。すなわちハンガリーでは、病院内の慢性期病床および在宅の専門看護が、いずれも健康保険の財源から支払われている。日本の介護保険に相当する、長期ケアのための独立した社会保険制度は存在しない
- 6Joint Report on Health Care and Long-Term Care Systems and Fiscal Sustainability, Volume 2 - Country Documents 2019 Update (3.13. Hungary)European Commission, Institutional Paper 105 · 2019 · accessed 2026-08-31裏付けた主張: ハンガリーの長期ケア制度の章は「Hungary has no stand-alone LTC system. Instead, LTC services are provided either by the health care system or by the social care system. The two systems have a different legislation, financing mechanisms and services. They each have parallel institutional networks that include institutional and home care. There is only weak coordination between them despite some minor recent improvements due to the merging of the health care and social affairs portfolios under the supervision the Ministry of Human Resources」と述べる。医療側については「Health care system provides nursing care in nursing departments of hospitals and home nursing care. Hospitals have nursing / chronic beds (determined by law) for those who are in need of long-term nursing」、社会ケア側については「The social care system provides three main types of services: home care (including "meals-on-wheels" services), day care and residential care」とする。現金給付は介護する親族への nursing fee のみで、「Beyond this, the bulk of LTC provision is left to private households or the informal market」と記す。すなわちハンガリーには独立した長期ケア制度がなく、長期ケアは医療系と社会ケア系の二系統に分かれており、両者の調整は弱い
- 7Health at a Glance 2025 図10.2・10.21・10.23 および図5.19の原データ(StatLink)OECD (OECD Health Statistics 2025) · 2025 · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 刊行物の各図には StatLink が付されており、図の元データが Excel で公開されている。図10.23「Total long-term care spending as a share of gross domestic product, 2023」(https://stat.link/2v3t7x)の値は日本2.412、OECD34平均1.691、ハンガリー0.69。図10.2「Life expectancy at age 65, 2023 and 2013」(https://stat.link/h0ypce)は2023年で日本21.95年、OECD38平均20.02年、ハンガリー16.60年、2013年で日本21.55年、ハンガリー16.45年。図5.19「Hospital beds, 2023 and 2013」(https://stat.link/9zdx04)は人口千人あたりで2023年が日本12.52、ハンガリー6.51、OECD38平均4.20。図10.21「Long-term care beds in institutions and hospitals, 2023 and 2013」(https://stat.link/wgd9as)は65歳以上千人あたりで、ハンガリーが2023年に計47.90(施設42.90、病院5.00)、OECD34平均が計41.22(施設40.23、病院3.34)、日本が26.7。ただし日本の値には脚注2が付され、同図の注記は「2. Data only includes beds in institutions.」とあり、日本の数値は施設の病床のみで病院の長期ケア病床を含まない。したがって日本とハンガリーの長期ケア病床数を単純に比較することはできない。図10.23の注記には「1. Countries not reporting spending for LTC (social). In many countries this component is therefore missing from total LTC」ともあり、社会的長期ケアの支出を報告していない国では総額が過小になりうる
- 8Health at a Glance 2025 - Country Note: HungaryOECD · 2025 · accessed 2026-08-31裏付けた主張: ハンガリーの保健医療制度資源を示す図3(Health System resources)に「Long-term care workers, Per 100 people aged 65 and over」の行があり、OECD平均5.0に対しハンガリーは1.9、最小0.2・最大13.0と示されている。すなわちハンガリーの長期ケア従事者数はOECD平均の4割弱にとどまる。同図には Hospital beds(OECD 4.1に対しハンガリー6.0前後)、Practising physicians(OECD 3.4に対し3.4)なども並ぶ
- 9診療報酬の算定方法(令和8年度改定) 別表第一 医科診療報酬点数表厚生労働省 · 2026 · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 令和8年度改定後の現行点数表。急性期一般入院料1は1日1,874点、療養病棟入院料1は疾患・状態の区分、処置等の区分、ADL区分の組み合わせによる30区分で、最高が2,035点、最低の入院料27が901点。療養病棟入院基本料の注3は検査・投薬・注射・リハビリテーション・病理診断および一部の画像診断・処置の費用を入院基本料に含むと定めており、一般病棟入院基本料にはこの包括規定がない。したがって同じ「1日あたりの点数」であっても、療養病棟の値はほぼ包括後の総額に近く、一般病棟の値は出来高部分を含まない基本料である
- 10医療法施行規則 第十九条厚生労働省(e-Gov法令検索) · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 病院に置くべき医師及び看護師等の員数の標準を定める。医師については療養病床の入院患者を三分の一の重みで数える算定式が置かれ、限界的な配置は一般病床の16対1に対し療養病床は48対1となる。看護師及び准看護師は療養病床4対1、一般病床3対1。すなわち療養病床は、法令上、一般病床の三分の一の医師配置で足りる病床として定義されている
- 11第143回国会 参議院 国民福祉委員会 第3号(平成10年9月17日) 入澤肇君の質疑および政府委員答弁国立国会図書館 国会会議録検索システム · 1998 · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 介護保険導入による社会的入院費の削減見込みについて入澤肇議員が「五千億とか六千億とかいう金額が削減されて、国全体の財政にとったはいいんだというふうなことが言われておりました。現在の時点で見てこれは数字としてはどのくらいになるのか、算定したものはございましょうか」と質したのに対し、政府委員(近藤純五郎)は「平成七年度現在の社会的入院、いろいろな調査から十万人ぐらいであると、こういうふうなことを前提といたしまして、仮にこれが全部解消したということで試算いたしますと五千億円程度減るんではないのかな」と答え、さらに「残念ながら、今までかなりこの十万人そのものは減ってきたとは思いますけれども、どの程度であるかということになりますと確たることは今の段階ではわからないというのが実情でございます」と述べている。すなわち削減額は仮定に基づく上限値であり、実績は把握されていなかった
- 12Health at a Glance 2025 - OECD IndicatorsOECD · 2025 · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 長期ケアの費用負担について「The cost of home care for an older individual with severe needs is estimated at 292% of the median income of older people on average across 22 OECD countries and subnational areas, whereas the estimated cost of institutional care stands at 211%」と述べ、重度の要介護高齢者に対する在宅ケアの費用が高齢者の所得中央値の292%、施設ケアが211%と推計されると記す。続けて「Home care costs exceed four times an older individual's median income in Finland (754%), Czechia (668%), Sweden (576%), Japan (425%), Tallin (Estonia) (496%) and Vienna (Austria) (400%)」と国別の値を挙げ、日本の在宅ケア費用は高齢者所得中央値の425%にあたる。さらに「While institutional care is less expensive than home care in 12 out of 22 OECD countries and subnational areas, its cost is higher than the median income of those aged 65 and over in every OECD Member country and accession/partner country with available data」と、22か国・地域のうち12で施設ケアの方が在宅ケアより安価であることを示す。すなわち重度の要介護状態においては、在宅が施設より安いとは限らない
- 13Continuity of care with doctors—a matter of life and death? A systematic review of continuity of care and mortalityBMJ Open 8:e021161 (Pereira Gray DJ, Sidaway-Lee K, White E, Thorne A, Evans PH) · 2018 · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 継続性と死亡率の関連を検討した系統的レビュー。726件から適格基準を満たした22件を対象とし、「We found such heterogeneity of continuity and mortality measurement methods and time frames that it was not possible to combine the results of studies. However, 18 (81.8%) high-quality studies reported statistically significant reductions in mortality, with increased continuity of care. 16 of these were with all-cause mortality」と報告する。結論は「This first systematic review reveals that increased continuity of care by doctors is associated with lower mortality rates. Although all the evidence is observational, patients across cultural boundaries appear to benefit from continuity of care with both generalist and specialist doctors」。継続性の定量指標としては usual provider of care 指数が22件中10件で最も多く用いられている
- 14How should continuity of care in primary health care be assessed?British Journal of General Practice 59(561):e134-e141 (Salisbury C, Sampson F, Ridd M, Montgomery AA) · 2009 · accessed 2026-08-18裏付けた主張: 継続性の測定方法を検討した研究。「Researchers attempting to operationalise and measure continuity face a minefield of conceptual and practical problems」と述べ、概念の分割として「it is important to distinguish between three distinct but related concepts, longitudinal continuity from a minimum number of health professionals, caring relationships between patients and professionals, and well-coordinated care between professionals」を提案する。すなわち継続性は、限られた数の専門職による縦断的な継続、患者と専門職の関係、専門職間の連携という三つに分けて扱うべきものとされる。結論として「The approach that is taken should be based on a clearly articulated theory of how the intervention is intended to have an impact on continuity, and what is meant by continuity in the particular study」と述べる
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療養病床の最低区分は、なぜ安いのか療養病床の安さを分解した回。本稿が扱う「統合すれば安くなるか」という問いの、費用側の答えはそこにある老年科は、なぜ標榜できないのかハンガリーの老人科病棟から日本の標榜制度を検証した回。本稿の問いはその結びから出ている専門医偏重は、本当に多疾患併存ケアに非効率なのか専門医偏重の是非を検証し、頑健な変数は専門医の数ではなく継続性と分断だと確認した回。本稿はその発見を別の領域で使うこの記事を踏まえた記事
継続性は、誰について測られているのか医療と介護の継ぎ目を扱った回。国際的な定義ではあれは連携であって継続性ではない、という区別を本稿で立てる本人が決められないとき、誰が決めるのか医療と介護の境目を二つの測定系の継ぎ目として捉えた回。本稿はその構図が意思決定能力でも成り立つかを確かめる「できている」とは、誰が言ったのか医療と介護を分けないほうがよいのかを検証した回。統合の是非と法令上の位置づけを扱った。本稿はその続きで、統合が『できた』かどうかを誰が判定しているのかを見る説明のつかない症状は、誰が診るのか分業が各領域の効率を上げる一方で領域間の連携を薄くする、という構図を扱った回。本稿はその臨床側の実例になる